私意素撒

続くかなぁ・・・

「面白い」創作ってなんだろう

いつかブログとかに書いてみたいと思っていた真面目な話を。

 

 漫画、アニメ、小説、ゲーム。昨今は色々な創作が溢れています。当然その中では、面白いものと、そうでないものがあるわけですが、ならばそれを決定づける要因って、一体何なんだろう……と、誰もが一度は考えたことあるんじゃないでしょうか。ボクもよく考えさせられるのです。自分が今までに出した結論としては、「確かな技術」だと思うんです。自分は創作者ではないため、技術の内容に関しては全くと言っていいほど知りません。しかし、ちょっと前にツイッターでこんな話がありました。要約すると、「小説では誰がどうしたとか、ここがこうなっているとか、いちいち書く必要があるが、漫画だとちょちょいと描いてしまえばそれで済んでしまう」といったようなツイートを、誰かが投稿していました。それに対して、多くのプロの漫画家さんが、「たった1コマにも技術は詰まっている、ただ描けば良いというものではない」と反論していました。ボクが好きな漫画家さんもいて、やはりそうなのかと思ったものです。

 

 一方で、こういった発言をツイッターやニコ動や2ch、作品のレビューなどでよく目にします。「よくある設定によくある話をつけただけ」「もう、こういうのは食傷気味」「斬新さが欲しい」といったもの。特にレビューなんかでは必ずと言っていいほど、こういう批判があります。実際、そういったことを言われる作品の評価は低かったりします。でもボクは、これらの言葉を口にする方々は本当にそういった理由で作品を「面白くない」と感じているわけではないんじゃないか、と思います。触れてきた作品の数がそういうレビューを書いている人より少ないからなのかもしれませんが、自分はよくある設定、よくある話の展開だったとしても、情緒的な表現がきちんとなされていれば、「面白い」と感じることができてしまいます。大切なのは表現方法であって、斬新さなどではないと。そう思っていたのです。

 

 しかし、とあるアニメーションを観て、その考えも揺らいでしまいました。批判的な評価になってしまうため、作品名は挙げませんが、有名なアニメーション会社が手掛け、ており、実際に良質なグラフィックや場面を選んだサウンドエフェクトで、「表現」のクオリティとしては充分に高い方でした。しかし、「面白い」と感じることができなかったばかりか、「つまらない」と、ハッキリと感じてしまいました。2クールの作品だったのですが、1クール程度で切ってしまいました。そこまで見続けたのも、つまらないと感じつつも、「表現」のクオリティとしては高かったからです。最後まで観ていないのに批判するなと言われるかもしれませんが、それ以上先を観る気にはどうしてもなれなかったのです。

 

そのアニメーションの話の展開やキャラクターの設定は、「よくあるもの」でした。つまり、強いて感情論ではない欠点を挙げるとするなら、思いつくものは「斬新さがないこと」です。前述の通り、自分は創作者ではないので、「表現」の技術の内容を知ってはいません。しかし、「よくあるもの」と感じたということは、大きく他に劣っていたというわけではないのでしょう。なぜ自分はその作品をつまらないと感じてしまったのか、「私、気になります」状態でした(笑) 

 

 冗談はさておき、「斬新さ」が話題になった作品として、『魔法少女まどかマギカ』、通称『まどマギ』があります。実は自分、この作品は視聴していません。1話だけ観て切りました。それが誤りだったと知った時は、ネタバレのオンパレードで、観る気を失くしてしまいました。なので、この作品の面白さというものを自分は直接的に理解してはいません。それでも、世間の評価から面白さは明らかですね。別に『まどマギ』が「斬新さ」だけで売れた作品だとは思っていません。少しだけ知ってる終盤の内容を考える限り、表現技術もしっかりした作品だったのだと思います。しかし、これだけ大きな話題を集めたのはやはり「斬新さ」の影響が強いのではないでしょうか。

 

 疲れたのでまとめに入ります(笑) 本当は話題の『進撃の巨人』などにも触れようかと思ったのですが。

 作品を「面白い」と思うか「つまらない」と思うかなんて人それぞれ、ということは理解しています。しかし、大衆的に評価される作品が存在する理由、要するに「名作が名作と呼ばれる所以」は何なのか。もちろん「斬新さ」と「王道性」を上手く組み合わせることができれば理想なのでしょうが…… より強い要因はなんなのか。名作と呼ばれるものに数多く触れれば、理解できるようになるのか。おそらくできないのでしょうね。できるのなら、創作者たちが悩むこともないのでしょうから。「答えの出ない問い」なのかもしれませんが、考えずにはいられません。

 

 

 

あ、「つまらない」と感じたアニメーションは『氷菓』ではありません。近いところでネタに触れていたので一応。